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zoom RSS 天使の魔法 その82

<<   作成日時 : 2017/01/21 19:18   >>

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アルフォンソ!!!
助けて!
コイツ、離れないんだ!!!


アルフォンソの翼を、
枝の間から見つけると、
アントニオは叫んだ。

ところが、アルフォンソは降りてこなかった。
それどころか、高く飛び去ってしまったのだ。


アルフォンソ!
アルフォンソ!
アルフォンソ!


アントニオは、叫び続けた。

蛇は、しっぽをじわじわ飲み込んでいる。

アントニオは、なんとか枝にしがみついてはいるが、
前足が痺れて、感覚が無くなってきている。

このままでは、落とされてしまう。


どうしたら良いんだ?!


その時だった。

一冬を過ごした古木を出発する時の
長老の言葉がよみがえった。


アントニオ、
どんなに苦しい時でも、
道はあるものじゃ。
見極めればの。


長老!
この状況のどこに道があるんです?


アントニオは、声に出した。
そして、蛇をみた。


そうか!


前足は限界だ。
もう、飛ぶしかない。

アントニオは、前足の爪をひくと、
後ろ足に力を込め、
木の幹に巻き付いている蛇の
反対の方向へジャンプした。

蛇がしぶとくしっぽを離さないお陰で、
蛇の体が一巻き分、幹からはがれた。

アントニオの体は、振り子の様に大きくゆれた。

細い枝が、隣りの木から伸びていた。

アントニオは、体を思いっきりのばすと、
その枝にしがみついた。

枝はアントニオの重みで大きくしなったが、
折れる事はなかった。


これで、なんとか地面には激突せずに済む。
いや、今はまだ、下は溶けかけた雪か。
雪の中に突っ込んで埋もれたら、
外には出られない。


と、その時だった。


黒い翼が目の前をよぎったと思ったとたんに
体が大きくはねあがった。

アントニオは咄嗟に、上の枝に飛び移った。

気がつけば、しっぽの先の蛇は消えていた。


あっという間の出来事に、呆然としていると、
アルフォンソの声が、上から降ってきた。


油断すれば、命はないぞ。
春の山は、腹を減らした獣ばかりだ。
兎を丸のみにする蛇もいる。


そういうことは、早く言ってよ・・・
って、アルフォンソ!
来てくれたんだね!!!
ありがとう!

でも、アイツは?
あの蛇は?


目の前につき出されたものを見て、
アントニオは、危うく枝から落ちそうになった。

アルフォンソがくわえていたのは、
さっきの蛇が残していった、抜け柄だったのだ。


うあああぁ
そ、それ、アイツの?!

アルフォンソ、どうやったの???


アルフォンソは、それには答えず、
さらに、上の枝へと、飛び移ってしまった。

アントニオも、黙って上の枝へと登った。

疲れはてたが、今夜は眠れそうもなかった。

















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