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zoom RSS 天使の魔法 その95

<<   作成日時 : 2017/02/17 01:41   >>

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カルメリージャは、その後もいくつかの

   【カルメリージャのカルメン】

を作り、アントニオとアルフォンソは
交代で寝ずの番をしながら、夜を過ごした。


風向きが急に変わって、カルメリージャ自慢の【カルメン】
に冷たい風が吹き込んできた時など、
こわもてのアルフォンソが
ぐっすり眠っているカルメリージャの鼻を
そっと翼で覆ってやるという気遣いを見せた。

冷たい空気を直接吸い込むと、
体温が下がることがあるのだ。

アルフォンソって、優しい所もあるんだね。

アントニオは思った。
口に出して見たかったが、
そうすれば、アルフォンソは翼を引っ込めてしまうだろう。

前はあんなに恐ろしかったアルフォンソが、
今はこんなに身近に感じられる。

強面のアルフォンソが、カルメリージャの前では
形無しなのも可笑しかった。

アントニオは、温かい安らぎを感じながら、目を閉じた。
こんなに安心して眠るのは、
ステファンと一緒にいた時以来だ。

ステファン
必ず帰るよ。

その夜の夢は、
あの日見た、川のきらめき。
そして、ラウルの語る美しい詩。

ステファンは、あの川のきらめきを何かに例えた様な気がする。

何だったっけ?

思い出せない。

今は、風の音さえ子守歌に聞こえる。


アントニオにとっては、とても幸せな夜が、
静かに過ぎていった。





一方でアレハンドロは、
相変わらず、へとへとになりながらも、
まずまずの成果を上げていた。

ロレンソの、

すげえ、アニキ、

アニキ、すげえ

という間抜けな賛辞の繰り返しも、

いつもなら、

うぜえ!少し黙っとけ!

と、どやしつけたくなる所、


お、おうよ、
俺っちの手にかかればこんなもんよ、


と、受け流せる気持ちの余裕も出てきた、

まあ、くすぐったくはあるが。

で、調子に乗ってこんな一言も嘴をついてでる。

それにしてもよ、
ロレンソ、
おめえ、ちったあ、気の利いた他の事、言えねえのかよ。

おめえみてえのをよ、
こういうんだぜ。

アルバトロスのまる覚え。

ン?違う?

じゃ、

アホウドリのうろ覚え だ!



へーーーー

アニキは孚もあるんですねえ、

と、ロレンソ。



うり坊たちは、日がな一日、宝探し遊びに没頭し
今は、藪の中で身を寄せあっている。

時々、もぐもぐと口を動かすものもいる。


それを見て、アルフォンソは満足げだ。

初めて味わった
ご褒美飴ちゃんの夢を見ているに違いない。


今夜の月も優しく微笑む様に輝いていた。











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